(こちらの記事は3分で読むことができます。)
日々刻々と変化しているビジネスの世界では、常に「問題発見・問題解決」の思考が求められています。
さてそんなとき皆さんならどこから手を付け考え始めるでしょうか。
「問題発見と言われても、何から取り掛かれば良いんだ…」
「自分でゼロから考えるのって結構難しい…」
そんな時にまずよく用いられるフレームワークである『ギャップアプローチ』についての概要と3つのポイントを説明いたします。
【目次】
- ギャップアプローチの概要
- ギャップアプローチ3つのポイント
- 最後に
ギャップアプローチの概要
ギャップアプローチとは、
理想の姿と現状を比較し、間に存在する問題を可視化する
ためのフレームワークです。
例えば、「今月テレアポを300件する」という理想の状態に対して、「200件で終了」という現状があれば、「残テレアポ100件」という問題(ギャップ)が自然と見えてきますよね。とてもシンプルです。
300(理想)-200(現状)=100(問題・ギャップ)
この「理想-現状=問題」という数式が基本の形ですので、ビジネスや仕事の中で解き明かしたい事が出てきた際はすべてこの数式に当てはめれば良いです。
次に紹介する3つのポイントをご覧いただくことで、さらにギャップアプローチについて理解を深められると思います。
ギャップアプローチ3つのポイント
①仕事場、日常、シーンを選ばずどのような場面でも使える
ギャップアプローチはビジネスシーンで用いられるのはもちろんなのですが、常日頃から使うことで、より自分自身の武器になります。
例えばダイエット
「今月2kg痩せる」という理想に対して、「今月1kgしか痩せられなかった」という現状があれば、「残り1kg痩せる」という問題が生まれます。
そうすると「1kg分痩せられなかった問題は何か」と考えられ、
・摂取したカロリーが予想より多かった
・消費したカロリーが予想より少なかった
このあたりが目標達成できなかった問題だと見えてきます。
このように日常生活でもギャップアプローチは非常に役立ちます。
日頃から使い慣れておく事でよりイメージが湧きやすくなり、ビジネスシーンでもサッと使えるように自然と身についているはずです。
②「問題」の原因である「課題・真因」を見つけ、具体的な行動に繋がる
「理想−現状=問題」の型を作り終えてゴールではありません。
問題にはいつもそれを作り出す課題や真因があります。
課題や真因とはいわば、”問題の問題”です。
上記の図をご覧いただくとイメージしやすいと思いますが、問題は常に一つないしは複数の課題によって作り出されています。
たとえば先ほど例に挙げたダイエットのお話
・摂取カロリーが予想より多かった
と言われ、その問題に対してどう対処していくでしょうか。
「明日からまた摂取カロリーを減らそう」
と意気込んでも具体的に何をするかは不明瞭なままです。
その際は「摂取カロリーが予想より多かった」という問題に対して
「なぜこの問題が起きているんだろう」という問い・疑問を問題に投げかけてください。
この「なぜ」という問いは非常に強力です。
さきほどの問題に問いを投げかけると
・隣の席の同僚が良くお菓子をくれる
・仕事後はストレスが溜まりつい甘いものを買って食べてしまう
・食事をするときカロリー計算が曖昧である
・食品の知識が乏しい…
など一つの問題に対して様々な課題・真因が出てきます。
このように「なぜ」を繰り返し、課題・真因が特定できることでようやく具体的な対策を打つことができるようになります。
課題・真因のさらに下にまた違う課題・真因が潜んでいることも多いので、ぜひ複数回「なぜ」を投げかけてみてください。そのたびに新しい発見があり、具体的な行動に落とし込めるはずです。
③感情を介さず論理的である
ギャップアプローチはシンプルでありながらとても論理的です。
ビジネスシーンではしばしば人間の感情が入ってしまい、論理性を失った意見や考えで推し進められ、後々取り返しのつかない状態になることもあります。(もちろん感情で人の心を揺さぶる事が大事な場面も多々あります。)
その点で論理的である、ロジカルであるというのは非常に重要です。
②のダイエットの例で「摂取カロリーが予想より多かった」というシーンがありましたが、
「隣の席の同僚が良くお菓子をくれる」→「同僚が悪い」
といったつながりにはならないわけです。
この課題に対処するには
・お菓子をくれる同僚に『ダイエットをしているからお菓子はいらない』とはっきり伝える
・断る気持ちが弱いから、今後はその同僚から離れた席で仕事をしよう
などより論理的な、具体的な打ち手になります。
他にも②で出てきた課題・真因への打ち手としては、
・仕事後はストレスが溜まりつい甘いものを買って食べてしまう
→ほかにストレス発散の方法を見つけよう
・食事をするときカロリー計算が曖昧である
→カロリー計算をしてから食事をしよう
・食品の知識が乏しい
→毎日食品関係の情報を3つ覚えよう
などより個別具体的な対策を打つことができます。
このようにとてもシンプルに論理的な考えを促してくれる点がギャップアプローチの良いところです。
最後に
ギャップアプローチをまとめると
シンプルな「理想−現状=問題」の型を使ったのち、可視化された問題に”なぜこの問題が起きるのか”と問いを投げかけることで”問題の問題”すなわち課題・真因が複数見えてくる。
課題・真因が見えてくると、我々は各課題に個別具体的かつ論理的なアプローチができる。
そのアプローチにより課題・真因が潰されるため問題が減り、理想の状態に近づくことができる。
ギャップアプローチは年齢問わず誰でも簡単に活用できるフレームワークです。
また使うシーンを選ばないので、ぜひ日頃から使う癖をつけてみてください。
そうすることで世の中を変える「問題発見・問題解決」に繋がるはずです。
最近のコメント