【成長性は?】米国宇宙銘柄 ヴァージン・ギャラクティック($SPCE)

個別銘柄

こんにちは、たく(@marketing1991t1)です!

今日は宇宙旅行ビジネスを中心に展開している

ヴァージン・ギャラクティック($SPCE)

商業向け宇宙ビジネスを主軸としていて実際に宇宙船の製造からフライトまで行っています!

今や宇宙旅行は夢やSFではないといえますね!

事業内容や成長性について調べてみたのでこの機会に宇宙ビジネスの可能性も感じていただけたら嬉しいです。

企業概要

Virgin Galactic
創業:2004年
上場:NYSE (2019年10月28日)
従業員数:823名
業種:工業(宇宙旅行を中心とした事業)
本社:166 North Roadrunner Parkway Suite 1C Las Cruces, NM 88011 USA

ヴァージンギャラクティック(Virgin Galactic)の主なサービスは、宇宙旅行といえます。

具体的には、以下のサービスおよび事業展開を進めています。

  • 宇宙旅行サービスの提供
  • 商業宇宙港の運用
  • 商用宇宙船の研究開発と製造
  • パイロットの育成

ご覧の通り宇宙船の研究開発や試験飛行、パイロットの育成、そして宇宙旅行サービスの構築含め自社で対応しているのが特徴です。

宇宙旅行の方法というのは、いわゆるロケットに搭乗する方式ではないようです。

まず、ホワイトナイトツーという双胴機に接続された宇宙船スペースシップツーへ搭乗しし、高度約50,000フィート(約15.24㎞)まで上昇します。目標高度まで上昇したあとは、ホワイトナイトツーと宇宙船が分離し、宇宙船のエンジンで宇宙空間(高度90㎞前後)へ到達という仕組みです。

宇宙空間に到達した後は、主翼の角度を調整しながら少しずつ地球へ向かって滑空していきます。

ちなみに双胴機とは、航空機を横に連結させたタイプのことです。

ヴァージン・ギャラクティック初めてのフライト映像

ヴァージン・ギャラクティックの注目ポイント3つ

商用宇宙船の開発や宇宙旅行に関して、一歩先を行く当社。

ここでは、ヴァージンギャラクティック(Virgin Galactic)が現在手掛けているビジネスの具体的な内容や新情報など、注目ポイントをまとめてみました。

①宇宙旅行実現へ向けてプロジェクトを実行し続けている

ヴァージンギャラクティック(Virgin Galactic)の特徴であり強みともいえるのが、宇宙旅行実現に向けたプロジェクトの実行力です。

そもそも宇宙旅行を実現するためには、まず宇宙船を用意しなければいけません。

ヴァージンギャラクティック(Virgin Galactic)は、姉妹組織のスペースシップカンパニーと共に宇宙船スペースシップスリー企画で、VSSイマジンや双胴機ホワイトナイトツーの設計から建設を進めています。また、自動車メーカーとして知られるランドローバーが、技術支援も行っています。

双胴機を用いた飛行そのものは、以前から存在していた仕組みです。ただ、それを商用宇宙旅行プロジェクトに持ち込み、実際に航空機製造まで進められる実行力は今後に期待できそうなところではあります。

他にもニューメキシコ州の砂漠地帯には、スペースポートアメリカという宇宙港まで建設しました。スペースポートアメリカは、宇宙船の離発着や飛行訓練といった用途として活用されています。

ヴァージンギャラクティック(Virgin Galactic)は、新たな宇宙船VSSイマジンの設計開発にも取り組んでいます。2021年夏頃に新機体VSSイマジンの地上飛行テストが開始される予定で、飛行結果などが株価にどう影響するか注目です。

参考記事:宇宙旅行界のリードランナー、ヴァージンギャラクティックの今~費用、予約状況、株価、今後の売上見込み~ | 宙畑 (sorabatake.jp)

②有人によるテスト飛行を継続および実施

宇宙旅行ビジネスを実現するためには、安全性の確保も欠かすことができません。

ヴァージンギャラクティック(Virgin Galactic)は、有人によるテスト飛行段階まで進んでいるのが特長です。また、国際宇宙科学研究所(IIAS)の研究者でもあるケリー・ジェラルディ氏を招き、同氏によるテスト飛行および生体への影響に関する実験を実施しています。

2021年5月22日には、3回目となる有人テスト飛行を実施し、見事飛行を成功させました。

さらに3回目のテスト飛行に先立ち米国連邦航空局(FAA)から、ヴァージンギャラクティック(Virgin Galactic)へ商業宇宙旅行の許可を与えた点も注目といえます。

もちろん今後もテスト飛行を重ねなければいけませんが、商業宇宙旅行の許可を得たということで、より宇宙旅行サービスの現実味を感じさせます。

なお、商業宇宙旅行の許可を得た5月22日、同情報が報道された6月28日より株価が上昇していることから、投資家にとっても重要なポイントとして捉えられているといえます。

参考記事:米連邦航空局がヴァージン・ギャラクティックの商業宇宙旅行を許可 | TechCrunch Japan

③宇宙旅行希望者を集めており期待されている

ヴァージンギャラクティック(Virgin Galactic)では、宇宙旅行希望者の事前予約を受け付けています。登録料は、日本円で約11万円です。2020年時点で7,000件以上の予約があったそうです。

宇宙旅行サービスの料金は、1人1回につき約25万ドルが別途必要となります。日本円では約2,800万円と、一般的な旅行代金と比較すると高額です。しかし、資産家やアーティストなどの中には、宇宙旅行や宇宙に対する興味を持っている方もおり、ジャスティン・ビーバーなどがチケットを購入しています。既に700人以上が、チケットを予約購入しているようです。

参考記事:ジャスティン・ビーバーやディカプリオも購入 沸騰する宇宙旅行人気 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

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ヴァージン・ギャラクティックのIRを見てみた

ヴァージンギャラクティック(Virgin Galactic)の決算(2021年第一四半期)や株価を見てみます。

純損失は2020年第一四半期3億7,700万ドルに対して、2021年第一四半期1億3,000万ドルと減少しています。

ただし、2021年時点で宇宙旅行ビジネスを開始していないため、収益は確保できない状態です。そのため、サービス開始まで宇宙船の研究開発費用を含む損失計上が続くとみられます

一方で株価は、短期的に大きな変動を繰り返しながら少しずつ上昇し、一時50ドルを記録しています。

たとえば2021年5月には、アーク・インベストメント・マネジメントの上場投資信託によるヴァージンギャラクティック株売却で一時20ドルを下回りました。その後は、テスト飛行成功や米国連邦航空局(FAA)による商業宇宙旅行の許可などポジティブ材料のおかげもあり、2021年7月1日時点で46ドル台へ上昇しています。

このようにサービス開始へ向けた動きが出ると、市場も反応している状況です。

ただしEPSは赤となっており注意点といえます。

銘柄としてのリスクは、現時点で高めと考えられるものの今後のテスト飛行やサービス開始によって状況が変わる可能性も秘めています。

参考記事:Virgin Galactic Announces First Quarter 2021 Financial Results – Virgin Galactic

ヴァージン・ギャラクティックの将来性は?

これは私個人の感覚です。

この銘柄に関し将来に対して楽観的な部分と悲観的な部分それぞれを感じています。

楽観的な部分で言いますと、「宇宙産業はこれからさらに拡大する」という点です。

こちらの調査会社のレポート*1によると、世界の宇宙産業の市場規模は2026年までに$18.4B(約1兆8,400億円)なると予想されており、これは年平均成長率12.3%とのことです。

また別の調査会社のレポート*2では、2030年までに$107.42B(約10兆7,420億円)のマーケットになると予想されています。

市場としてはこれから伸びていくため、会社としてもチャンスが大きいと感じます。

悲観的な部分では、「事業存続・拡大のためキャッシュが大量に必要」という点です。

新しい市場、ましてや宇宙産業ということで非常に大きな金額が必要です。

前項でご覧いただいたように、会社としてキャッシュはどんどんと減っています。

また2021年4月に創始者のリチャードブランソンは資金捻出のためか自社株を売却しています。*3

コロナが長引くとさらに事業への不透明性が増す事や、利上げによる逆風のため難しさが増すでしょう。

これらの事から、市場全体では長期で見るとポジティブだが、会社単独で見るとネガティブな面が多く残ります。

*1 kvbresearch 「Smart Space Market Size, Trend & Competition Analysis by 2026」
*2 alliedmarketresearch「Smart Space Market Statistics&Growth | Industry Forcast -2030」
*3 日経新聞 「米国 宇宙旅行のヴァージン14%安 ,創業者ブランソン氏が株売却」

まとめ

いかがでしたでしょうか。

過去にはテスト飛行の失敗もありましたが、2021年はテスト飛行の成功と米国連邦航空局(FAA)による商業宇宙旅行の許可など、事業の成長を感じさせる出来事も増えてきました。

2021年7月1日にはヴァージンギャラクティックの創業者リチャード・ブランソンが、AmazonCEOジェフ・ベゾスが設立した宇宙開発企業ブルーオリジンよりも早く宇宙旅行を実施する発言をし株価は急騰しました。

株価は乱高下を繰り返しながら、進んでいく事が予想されます。

比較的短期間でトレンドが変わっているため、注意しつつも注目ですね。

皆さんと同じく今後もVirgin Galacticをwatchしていきます!