こんにちは、たくです!
先日ネットサーフィンをしていたらこんな記事が!
FDAが世界で初めてADHD治療ゲームを承認した企業がSPAC上場するとのことです。
面白そうなので調べてみました。
企業概要
会社概要
企業名:Akili Interactive Labs
創業:2011年
創業者:Adam Gazzaley, Eddie Martucci, Matthew Omernick
本社:Boston, Massachusetts
Akili は、認知療法を用いて、ADHDをはじめとする神経系疾患のデジタル治療薬を開発しております。
PR TIMES 「DG Daiwa Venturesの投資先であるAkiliが、米SPAC・Social Capital Suvretta Holding Corp. Iとの合併を発表」
Akiliは精神疾患によって弱まった認知機能を強化する仕掛けを組み入れたゲームを開発しています。
他にもAkiliは、ゲーム中の患者のデータを分析し医師が経過を観察できるソフトウェア開発も行っているそうです。
FDAからの承認は2020年6月には下りていたようで、今回の記事は上場が迫っているというメッセージがメインだと分かりました。
創業者の一人Omernick氏は、スター・ウォーズやインディ・ジョーンズなどの作品で知られる米Lucasfilmのゲーム部門LucasArts出身です。
そこで培ったノウハウを活用して、Akiliを共同創業しました。
ラウンドDまで資金調達を重ね、23の投資先から計$300Mを集めたようです。
日本からは塩野義製薬とDG Daiwa Venturesが出資しています。
下の画像はビジネス+ITさんのページから引用したアキリのビジネスモデルです。
アキリはゲーム(治療法)を開発し、製薬会社や病院がそれを患者に処方するという形式です。
ご覧頂いて分かるように日本の販売パートナーは塩野義製薬のようです。
参考記事:ビジネス+IT 「精神疾患をゲームで治す?『アキリ(Akili)』のデジタル療法はココがスゴイ」
参考記事:CrunchBase-Akili Interactive Labs
参考記事:日本経済新聞 2020年6月24日付 「塩野義製薬、Akili社がデジタル治療用アプリAKL-T01について米国における承認および欧州におけるCEマークを取得」
ADHD治療ゲーム-EndeavorRx
こちらがFDAに承認されたゲームのトレイラーです。
ご覧頂くと分かると思いますが、よくあるゲームと同じように見えます。
これで治療ができるのであれば画期的ですね。
ちなみに正確な対象患者は以下のようです。
Akili Interactive Labs,Inc.(本社:米国マサチューセッツ州、CEO:Eddie Martucci、以下「Akili社」)が、8~12歳の小児の不注意優勢型または混合型の注意欠如・多動症(以下、注意欠如・多動症:ADHD)におけるコンピュータを用いて評価された不注意症状の改善を適応…
日本経済新聞 2020年6月24日付 「塩野義製薬、Akili社がデジタル治療用アプリAKL-T01について米国における承認および欧州におけるCEマークを取得」
このEvdeavorRxは商用化の前段階であり、マーケットへの投下は2022年後半の目標です。
通常の薬と同様、処方された後利用料に対して料金を徴収する形式を採用予定です。
ちなみにEvdeavorRxという名称はアメリカでの製品名で、ゲームの正式名称は「AKL-T01」だそうです。
まとめ
アメリカの10%の子供たちがADHDの症状を持っています。
日本もおおよそ同じ割合で、約10%の人々がADHDの症状を持っています。
もはや「一個性」として受け入れる文化もありますが、親御さんや成人後に悩んでいる方も多いと思います。
ゲームで治療するという新しい文化ができれば選択肢が増え、より社会にとっては嬉しいですね。
今回のIPOでAkiliが調達する金額は最大$390M。
こちらの資金を活用し、EndeavorRxの商用化、パイプラインの推進、新たなプラットフォーム技術開発に用いる、と述べています。
すでにADHD治療技術以外に、自閉スペクトラム症(ASD)や大うつ病性障害、各種炎症性疾患にまつわる認知機能障害の改善目的で開発されたソフトウェアの試験に向けて、研究開発を続けているようです。
世のため、人の為に会社運営をするAkiliのような会社を尊敬し応援しています。
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