こんにちは!
たく@米国株×テンバガーブログ兄さん(@marketing1991t1)です!
いよいよ米国大統領選も(ほぼ)終わり、また次のマーケット展望を考える機会が来ましたね。
今日は、今からでも安心して持てるであろう銘柄の一つ、総合デジタル決済企業のペイパル(PYPL)を紹介したいと思います。
ビザ、マスター、スクエア、、、決済系銘柄は色々あるけど、違いがよく分からない。
そんな方にも簡単にご理解頂けるようペイパルの事業や展望などを書いていきたいと思います。
目次
ペイパルの基本情報
PayPal Holdings, Inc.
・設立:1998年12月
・上場:*12015年7月20日(NASDAQ)
・業種:電子商取引
・主要サービス:PayPal(電子決済サービス)、Venmo(モバイル決済サービス)、Xoom(モバイル決済サービス)
ペイパルは電子決済企業の大手の一つで、全世界のアクティブユーザーは約3億人以上おり、2,400万以上のビジネスシーンで利用されています。
口座間のクレジット決済や入送金サービスを提供しており、手数料収益が事業の柱です。
利用者の拡大に伴い手数料収益も順調に伸ばしており、安定的な経営をしておりこれからも引き続き売り上げ拡大が十分に見込める企業です。
ちなみにペイパルと一口に言っても、サービスがいくつかあります。
まずはネットでのお買い物の際によく使われる決済サービスとしてのPayPay(ペイパル)。
アメリカの若者にとってもはや無くてはならない存在になっている、個人間送金や割り勘サービスで使えるVenmo(ベンモ)。
海外などへの送金サービスのXoom(ズーム)などがあります。
特にVenmoは2013年にPayPalに80億ドル(約8,800億円)で買収された期待のモバイル決済企業です。
その期待に沿う形で若い世代に圧倒的な人気を誇り、「Venmoする(Venmoで割り勘する。/Venmoで個人的に送金する。)」のような言葉を生み出すほど、すでに必要不可欠なアプリケーションの一つになっています。
取引決済量は毎年上昇しており、今後もwatchしたいサービスです。
▼参考資料
TAKEOのOCへいこう! 「アメリカの学生に人気!送金アプリ『Venmo』って何?」
日経X TREND 「『Venmoする』で3兆7620億円の割り勘市場 スマホ決済の切り札」
*1 初めての上場は2002年2月。その年の10月にEC事業のeBayに買収され上場廃止。2015年7月に独立企業として2度目の上場を果たす。
ペイパルの特徴
さてペイパルの決済システムと他の企業の決済システムはどこに違いがあるのでしょうか。
今からペイパルの3つの特徴についてこちらの画像をもとに簡単にご紹介したいと思います。
こちらの画像は、ペイパルの仕組みを分かりやすく図解したものです。
購入時における手間が少ない
まずは「購入時における手間が少ない」という点です。
例えばあなたがECで商品購入する際にどちらの画面の方がすぐに入力が終わるでしょうか。
左側の決済入力画面で最大の手間は、いちいち決済用のクレジットカードを財布から出す、ことです。
右側のPayPalの決済入力画面は、別段特別な動作が必要ないため、ストレスなく購入まで至ります。
また「ワンタッチ決済」の設定をしておけば、1枚目のメールアドレス・パスワード入力も不要になります。
初めて利用するECサイトでペイパル決済が可能だと嬉しいですね。
ECサイトを運営する企業や個人にとって、買い物中のユーザーの途中離脱を減らす事は重要なポイントです。
ペイパルのように購入までのステップ数が少ない決済システムは、企業の強い味方です。
ユーザーの個人情報がショップ側には漏れない
セキュリティ面が強固な事もペイパルの特徴です。
多くの決済システムの場合、買い手の個人情報は売り手側が確認できます。
その後リピーター施策に繋げたりなど良い面もありますが、やはり心配なのはセキュリティ面です。
その点をケアする形で、ペイパルが”門番的な役割”になり、売り手側には個人情報の開示をしません。
万が一信ぴょう性に欠ける店舗でペイパル決済を利用したとしても、個人情報の観点ではペイパルが守ってくれるため、安心して買い物ができるわけです。
個人情報のトラブルは企業や個人の信用に関わります。
ペイパルがその点をケアしてくれる事は安心です。
利用時の手数料が比較的安い
ペイパルは決済手数料が低い事も魅力です。
まず上記画像のように、導入時のアカウント開設費や初期費用、月額手数料などは0円です。
導入するだけであれば全く費用が掛かりません。
また決済手数料はざっくり以下のように比較ができます。
一般的なクレジットカード | ペイパル | |
決済手数料 | 4%~10% | 3%台(国内利用時) |
決済システムを導入すると新規顧客の獲得や購入機会の損失を与えずに済みます。
そのためある程度高い決済手数料を支払ってでもクレジットカードの決済システムを導入する企業が多いです。
ペイパルは(海外を含めた)利用ユーザーの多さやVenmoなど既出の別サービスからの売上が見込めます。
そのため決済手数料を低く提供する事が可能です。
その点が他社との競合優位性に繋がっています。
(最近ではStripeなどペイパルよりも低い決済手数料でサービス展開している企業も増えてきています。一度ご確認ください。)
株式マーケットにおけるペイパル
2019年度のIRからペイパルの売上等を見ていきましょう。
Revenue(売上)と Non-GAAP operating margin(営業利益)は順調に伸びています。
Free Cash Flowはアップダウンがあります。
2018年は自社株買いに35億ドル、企業買収に27億ドルを使っています。
他にもアクティブアカウントの増加や決済金額の増加など、ペイパルの根幹をなす数字が着実に増加しています。
次に2020年度Q3のIRからペイパルの数字を見てみましょう。
前年度Q3と比較しても数字が伸びています。
コロナが追い風となる形でペイパルは企業として伸びています。
しかし注意も必要です。
☑ 2020年度Q2と比較してQ3の新規アクティブアカウント数の伸びが鈍化した。
☑ 2020年度通期売上高予測を下げた。
この点が嫌気され2020年Q3決算後に株価は下げました。
今後の数字は要チェックです。
ちなみに過去の数字とこれからの予想数字はこのようになっています。
2018年12月 | 2019年12月 | 2020年12月(予) | 2021年12月(予) | |
売上(単位:百万ドル) | 15,451.00 | 17,772.00 | 21,419.57 | 25,419.73 |
当期利益 | 2,057.00 | 2,459.00 | 3,385.13 | 3,774.28 |
EPS(単位:ドル) | 1.75 | 2.09 | 2.82 | 3.17 |
PER | 47.94 | 91.99*2 | 68.37 | – |
1株当たり純資産 | 13.11 | 14.39 | 17.04 | 20.72 |
期待感からPERが上昇する傾向はあるようですが、売上やEPSの伸びが今後もカギを握りそうです。
*2 仮に2019年12月1日の株価$108.17を参考にすると 108.17÷2.09=51.7倍 くらいが正しいかと思われます。参考までに。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ペイパルの事業自体の優位性や、事業の数字全体感を少しはご理解頂けましたでしょうか。
クレジットカード決済やオンライン決済の市場は調べれば調べるほど奥が深い事が分かりました。
また別の機会にまとめたいと思います。
コロナの終息が見えない中、これからもオンライン決済のニーズは引き続き堅調に推移すると思われます。
その中でペイパルがどのように振る舞い利益を上げていくのか楽しみに見てみたいと思います。
今回参考にさせて頂いた方のブログを最後に掲載して終わりたいと思います。
①Naveさん 「外国株戦略ブログ 『決済業界の考察② Paypal』」
②ゆきのすけさん 「ゆきのすけの米国株ノート 『【PYPL】|米国株|銘柄分析|ペイパルは成長著しい会社。PayPalの10年後株価を予想』」
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