【知らないと恥ずかしい?】ビジネスで使われるKPIの意味とその必要性

ライフ/キャリア

会社での会議やビジネスの話をしていると頻繁に出てくるKPI(ケーピーアイ)というワード

「KPI…何それ」

と自分だけ知らなくて困ったことありませんか。またマネージャーになると知っているだけではなく、自分から会社の中で使っていかなければなりません。

今回はそんなKPIというワードを理解し、明日には自ら積極的に使っていただけるよう記事を書いていきます。

【目次】

  • KPIの意味
  • KPIがなぜ必要なのか
  • KPIとよく一緒に使われるワード(KGI・KSF)
  • 最後に

KPIの意味

KPIとは、Key Performance Indicaterの略で、日本語では「重要業績評価目標」「重要達成度指標」などと言われます。

ビジネスの現場で「重要業績評価目標がどうの」とかは使われないのでKPIとだけ覚えておけば大丈夫です。

KPIがなぜ必要なのか

KPIが必要な理由は大きく3つあります。

  1. 個人の行動目標を細分化し明確にするため
  2. 途中経過を数値で管理するため
  3. 途中経過を用いて軌道修正するため

①個人の行動目標を細分化し明確にするため

KPIを簡単に説明すると、会社や個人が掲げている最終的な目標を構成している行動の要素、です。ゴールを達成するために必要な要素を明確にすることで、仕事上での行動目標をより明確にすることができます。

例えば会社が「今月の売上目標1000万円」と掲げたとしましょう。

目標設定がなされたのは良いのですが、その際によく陥るのが

「で、何から手を付ければいいの?」

という状態です。KPIが設定されていない会社では、ここから安直に最終目標を目指してしまい、ざっくりと売上1000万円の目標に走りだすメンバーが続出してしまいます。

そこでKPIの出番です。売上は1顧客当たり単価×顧客数として分けられるので、例えば「1人のお客様に平均10,000円購入してもらい、そのお客様の数を1,000人にしよう」となれば、「1顧客当たり単価10,000円」「顧客数1,000人」と要素分解できます。

次に顧客数1,000人にするために「今月テレアポを3,000件する」「今月訪問を3,000件する」などの具体的な行動に落とすことができますが、これがKPIです。

ただ闇雲に「今月の売上目標1,000万円」と考えていた段階から、「 今月テレアポを3,000件する 」という具体的な行動として捉えることができるようになりました。

このように最終目標までに必要な行動を細分化し途中経過が分かる事で、仕事上での行動進捗がより具体的になるということです。

②途中経過を数値で管理するため

①に書いたように、最終目標までの行程を細分化し途中経過が分かるようになることで、都度数値を用いて進捗管理ができるようになります。

仮にマラソンを走るとしたとき、「42.195kmを4時間で走る」と目標を決めたとします。そうすると途中地点での目標タイムも 「10kmを1時間、20kmを2時間、30kmを3時間で走る」と決めて走るのではないでしょうか。

そうすることで最終目標を達成する前の途中地点での進捗を確認することができ、それを使って目標に対する差分を数値管理することができるようになります。

先ほどの「 今月テレアポを3,000件する 」と目標を置いた例でいうと、「1週目終了時点で750件、2週目終了時点で1,500件…」とKPIを置くことができ数値管理が可能になります。

③途中経過を用いて軌道修正・改善するため

②で書いたように数値管理ができるようになると、目標と現状との差分が明確になります。

差分が明確になるとできることは「じゃあここからどうしようか」という軌道修正や改善に向けた会話です。

よく本屋に行くとPDCAの本が置いてありますが、まさにPDCAのCとAができるようになります。

ビジネスは上手くいかない事の連続です。1回やってみて「ダメだ…」ではなく、「今回ダメだったけど次はどうすればいいか」という軌道修正や改善が醍醐味です。

「今週テレアポを750件する」という目標(KPI)が置かれていたが「今週はテレアポが500件しかできなかった」とします。そうすると明確に差分の250件が可視化され、「じゃあここからどうしようか」という会話ができるようになると思います。

もしKPIが設定されていなかったらこの軌道修正の機会がないまま月末を迎え未達で終わる可能性がありますね。

☑KPIがなぜ必要なのか(おさらい)

  1. 個人の行動目標を細分化し明確にするため
  2. 途中経過を数値で管理するため
  3. 途中経過を用いて軌道修正するため

KPIとよく一緒に使われるワード(KGI・KSF)

最後にKPIとよく一緒に使われるKGIとKSFというワードの説明です。

KGI:Key Goal Indicator(重要目標達成指標=達成したい目標数値)

KSF:Key Success Factor(主要成功要因=KGIを達成するために鍵となる要素)

KGIを決め、それを達成するのに鍵となるKSFが見えてきたら、それを分解してKPIの設定をする、といった流れが理想的です。

「今月の売上目標1,000万円」とKGIを決めたら、「商談数」「新規顧客獲得数」などKSFが見えてきて、「今月テレアポを3,000件する」などKPIの設定をする、といった具合です。

ちなみに実際の仕事現場でKSFがすでにわかっていればいいのですが、多くの場合分かっていない事が多いと思います。KSFが分かっていればそれを徹底してクリアしていくだけですので、売上が確実に達成されているはずです。

KSFを見つけるために仮のKSFを設定し(仮説を立て)、KPIの設定・実行を繰り返していく。一定期間経過後、KPIの進捗確認とともに「現状設定しているKSFは正しいのか」の振り返りをし、仮説の再設定を行っていく。

この繰り返しがビジネスにおいては非常に重要なので覚えておいてください。

最後に

KPIの設定はKGIの達成において非常に重要です。

会社が設定したKPIをすべてクリアしたのにKGIが達成されていない事業は非常に多くあります。それでは何のためにKPIの達成を追っていたのか分からなくなってしまいます。

すぐに正確なKPI設定ができるわけではありませんが、常に

「このKPIは正しいのか?」

「このKPIをクリアするとKSFは見えてくるのか?KGIは達成されるのか?」

上記の点を常に意識してメンバーや事業のマネジメントをしてみてください。